フォローアップコース開催報告

あしべんフォローアップコース「大腿骨近位部骨折術後の理学療法」を開催しましたので報告致します。また、参加者にアンケート調査を行いましたのでその結果も併せて報告致します。
コンセプトとしまして、経験の浅いセラピスト向けの運動器疾患の勉強会として開催しました。より臨床実践に近い視点からみた内容となるよう、基本的知識、文献的知見、臨床での経験を多く盛り込み、なるべく多くの実技を行うよう企画しました。
実際には、内容が盛りだくさんとなり、消化不良となってしまった方もおられるようでしたが、多くの方に「わかりやすかった・十分ではないが理解できた(約96%)」とご意見をいただきました。実技時間に関しては、もう少し欲しかった(約50%)と意見がありましたが、基本である触診技術や術後の時期によって実施すべきアプローチか否かなど、根拠を持って理学療法をすすめていくことが重要であることが伝わったのではないかと思います。もう少しゆとりをもって実技をしぼる必要があったと反省しております。
股関節機能の再建にむけて、「弱いから鍛える」「硬いから伸ばす」「動かないから動かす」ではなく、『なぜ弱いのか』、『なぜ硬いのか』、『なぜ動かないのか』を術後の経過や骨のアライメント、筋機能などから分析し、『触って、動かして、感じる』こと、そして、表裏一体である評価と治療の繰り返しにより、その結果のひとつひとつを明確にしていくことが『理解』を深めるプロセスとして重要であると考えます。
理学療法の世界には、多くのアプローチ方法や手技がありますが、「効果があればそれが正解のひとつ」です。ただ、それがすべてではない場合がありますので、的確に問題点を把握することが重要です。効果的な理学療法を提供するために、まずは病態を理解し、問題が何であるかを明確にし、根拠をもってアプローチを実施できることがベストではないでしょうか。
ひとつの現象に対し、比較的効果の得られるアプローチを根拠をもって紹介していける勉強会になればと思っています。また、今後も違うテーマで開催予定ですので、是非ご参加いただければと思います。
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H.I